事件とは、関係がありません |
今度は、コンビニ強盗事件である。
事件は、午前4時ごろに起きた。
店員に、包丁を突きつけ、現金を奪って、逃げた。
午前4時頃にコンビニに行っても、何も言わない親も、問題がある。だが、家庭の事情は一切報道されていないので、どういう家庭環境にいるのかを、判断することが出来ない。
◆ 中学2年生の男子生徒(14)を強盗の疑いで、逮捕
朝日新聞が報じたところによると、事件のあらましは、次のようなものである。
≪21日午前3時55分ごろ、岐阜市琴塚4丁目のセブンイレブン東海学院大学前店に強盗が入ったと警備会社から110番通報があった。岐阜県警は、店員を刃物で脅し現金約3万8千円を奪ったとして、同県各務原市に住む中学2年生の男子生徒(14)を強盗の疑いで緊急逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。≫少年は、文化包丁のような刃物を女性店員に突きつけ、「お金を出して」と脅迫。接客中で開いていたレジから、現金をつかんで奪った、とされる。
あらかじめ、刃物を用意していたことから、「計画的犯行である」と、言える。だが、未成年であることから、顔が明らかにされることも、住んでいる家も知られることはない。
裁判も、通常の裁判を受けることは、恐らくはないであろう。これが「普通の大人」なら、そうはいかない。刑法の第236条は、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する」と、規定する。
けが人は出ていないようなので、傷害罪は適用されないであろう。だが、普通であれば、「五年以上の有期懲役」となる犯罪である。しかも、この少年が、今後どのような「扱い」を受けるのか、詳しいことを知ることは、国民にはできない。
◆ 「責任」の取り方に差別をつけない
このような事件が起きたからといって、日本の社会における犯罪が低年齢化してきている、と早急に断ずるつもりはない。また、そのような資料も、持ち合わせてはいない。
だが、こういう犯罪の報道に接するたびに、「少年法」の改定を行う時期に来ているのではないか、と思わざるをえない。もちろん、これまでにのべてきたように、「「少年法」の改定をして、「罪を重く」するようにしても、そのことで直ちに犯罪が減るようになるとは、思わない。
それでも、やはり、あまりに「ひどい」犯罪については、特例をもうけて、「大人並み」に、裁判を受けさせるべきである、と思う。「更生」という面では、問題になることではあろうが、「被害者感情」を考慮すれば、それもやむを得ない事ではなかろうか。
まして、相手に対し、「重大な被害」を及ぼしたような場合であれば、なおさらのことである。「未成年」であろうと、「年寄り」であろうと、相手に「重大な被害」を及ぼした事実は変わりはない。
やはり、その「責任」の取り方に差別をつけるべきではないと、思う。
◆ ジョージ・オーウェルの『1984年』のような社会
しかし、「環境の影響」も、考慮すべきであることも、また事実であろう。まして、今の日本のように、「私が最高権力者である」という、安倍首相自らが、憲法を蹂躙しても、「テンとして」反省も、「恥」とも思わない様な状況下にあっては、彼らが、このような犯罪に走る「気持ち」も、解らぬことではない。
日本のトップである総理大臣が、「法を破っても、平気でいる」という現状はでは、社会のモラルが、崩れるのも、無理はない。まして、「理屈にならない、理屈をつけて」これまでの「常識」を覆したのである。
中学2年生といえば、もう、十分に世の中の理屈がわかる年齢である。何が悪いことで、何をしてはいけないのか、ということについて、判断することが出来る頃だ。
それは、大人に対しても、同様である。そして、彼らの目は、大人に対しての場合の方が、厳しく注がれている。安倍首相が行ったことは、「急性アノミー」を引き起こす原因を作ることになった。
今後の日本の社会は、これまで以上に、「犯罪が横行する」社会となる可能性が、強い。「急性アノミー」現象による社会の崩壊が起きる可能性が強い。
それが、犯罪の取り締まりを、ますます厳しいものにする。しかし、犯罪は減らない。だから、もっと、取り締まりを厳しくする。この悪循環に陥ることになる。
そして、それが、もし、「権力者の望んでいること」であるとしたら、その先にあるのは、イギリスの作家ジョージ・オーウェルが描いた小説、『1984年』のような世界になるかもしれない。
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(2015年9月22日)