世紀の「愚行」に立ち会う事になるのか。
安倍政権は、安保法案に審議について、「機が熟した」と判断し、「強行採決」を試みようとしている。
だが、鴻池委員長が、地方公聴会での意見を「審議に活かす」というなら、法案審議はこれからだ。
一方で、安倍首相が、ホルムズ海峡での機雷掃海を否定したことで、 法案の根拠は、「空中分解」した。このことも、「なおざり」に出来ないことである。
昨日は、この前の中央公聴会に引き続き、地方公聴会が、横浜で開かれた。
鴻池委員長は、冒頭で、「今後の審議に活かす」とあいさつをした。
いかにも、「白々しい」、空疎な発言だ。安倍政権は、何としても、今国会での『採決」する考えを、捨てていない。ここにきて、鴻池委員長も、磯崎補佐官を激しい言葉で「糾弾」したことを、忘れてしまったようだ。
もともと、自民党の「腹の中」は、変わらない。6月におこなわれた「憲法審査会」の参考人質疑について、自民党の二階俊博総務会長は、安保法案を「憲法違反」と指摘されたことに関し、人選した党メンバーを批判する発言をした。
その時、二階氏は、「そもそもこういう人を呼んでくるのが間違いだ」と言った。
この発言は、「審議に内容に反対する」参考人は、「初めから呼ぶな」と、言っていることになる。
この発言は、重大だ。これは、「参考人を呼んで意見を聴く」という事の重大さを、全く否定する発言である。同時に、「参考人制度」を否定する発言であり、
民主主義を軽視するものだ。
また、自民党の稲田氏も、かって、「憲法解釈の最高権威は最高裁。憲法学者でも内閣法制局でもない。最高裁のみが憲法解釈の最終的な判断ができる」と、述べた。
さらに、自民党の高村副総裁は、「「学者の言う通りにしたら日本の平和が保たれたか極めて疑わしい」とまで、言ってのけた。
また、「私は、憲法の法理そのものについて学者ほど勉強してきた、というつもりはない。だが、最高裁の判決の法理に従って、何が国の存立をまっとうするために必要な措置かどうか、ということについては、たいていの憲法学者より私の方が考えてきたという自信はある」とも述べた、こともある。
まるで、自分こそが、「憲法の最高権威」であり、憲法学者の言うことなど、「聴く要がない」とでもいうべき、態度だ。
これらの「考え」は、安倍首相の「考え」とも一致する。これまでに、自民党議員らから、数々の「違憲的発言」や、民主主義を軽視する「発言」がでた。しかし、安倍首相は、そのことについて、自民党内のことであるから「政権とは関係がない」と、逃げてきた。
「法的安定性は関係がない」と発言した、磯崎補佐官も更迭しなかった。磯崎補佐官は、今審議中の安保法案の原案作成に、「深く関与した」人物である。それにもかかわらず、安倍首相は、彼の責任を追及することをしなかった。
これらのことはすべて、安倍首相自身が、これらの発言に「共感」しているという事を証明している。それどころか、彼らは、安倍首相の「代弁者」である、といったほうがよい。
安保法案に審議は、「大詰めに入った」と、マスコミは盛んに書き立てている。しかし、審議は、これからである。その理由は、ここ2、3日の審議で明らかにされた。
安倍首相は、(中東・ホルムズ海峡での機雷掃海は)「いま現在の国際情勢に照らせば、現実問題として発生することを具体的に想定しているものではない」と、これまでの自身の答弁を翻す発言をした。
岸田文雄外相も「イランを含めた特定の国がホルムズ海峡に機雷を敷設するとは想定していない」と、安倍首相と同様の見解をしめした。
ところが、そのすぐ後で、(中東情勢に関して)「ホルムズ海峡を含む中東地域での安全保障環境は厳しさ、不透明さを増している。あらゆる事態への万全の備えが重要だ」とも、述べた。
安倍首相をはじめ、岸田大臣、中谷大臣の答弁は、ここにきて、「ぐちゃぐちゃ」になってきている。おそらく、彼ら自身の頭の中が、混乱しているからであろう。
もうすでに、この法案の「いい加減さ」、安倍政権の答弁の「いい加減さ」は、証明済み、となった。今や、安保法案には、「廃案にする」か、「継続審議にする」かするより、方法(取るべき道)はない。
いくら、少数野党の3党が賛成にまわったからと言って、今、採決をすることは
「強行採決をした」と批判されても、反論は出来まい。
(関連記事案内)
・特別委再開、委員長に不信任動議 与党は法案採決の構え=朝日
・「違憲立法」は廃案に 根拠欠く安保法案 =中日新聞
・「民の声」に耳を傾けよ 安保法案参院審議=中日新聞
・海自の選別説明 文民統制の逸脱明らか=京都新聞
(2015年9月17日)
安倍政権は、安保法案に審議について、「機が熟した」と判断し、「強行採決」を試みようとしている。
だが、鴻池委員長が、地方公聴会での意見を「審議に活かす」というなら、法案審議はこれからだ。
一方で、安倍首相が、ホルムズ海峡での機雷掃海を否定したことで、 法案の根拠は、「空中分解」した。このことも、「なおざり」に出来ないことである。
昨日は、この前の中央公聴会に引き続き、地方公聴会が、横浜で開かれた。
鴻池委員長は、冒頭で、「今後の審議に活かす」とあいさつをした。
いかにも、「白々しい」、空疎な発言だ。安倍政権は、何としても、今国会での『採決」する考えを、捨てていない。ここにきて、鴻池委員長も、磯崎補佐官を激しい言葉で「糾弾」したことを、忘れてしまったようだ。
もともと、自民党の「腹の中」は、変わらない。6月におこなわれた「憲法審査会」の参考人質疑について、自民党の二階俊博総務会長は、安保法案を「憲法違反」と指摘されたことに関し、人選した党メンバーを批判する発言をした。
その時、二階氏は、「そもそもこういう人を呼んでくるのが間違いだ」と言った。
この発言は、「審議に内容に反対する」参考人は、「初めから呼ぶな」と、言っていることになる。
この発言は、重大だ。これは、「参考人を呼んで意見を聴く」という事の重大さを、全く否定する発言である。同時に、「参考人制度」を否定する発言であり、
民主主義を軽視するものだ。
また、自民党の稲田氏も、かって、「憲法解釈の最高権威は最高裁。憲法学者でも内閣法制局でもない。最高裁のみが憲法解釈の最終的な判断ができる」と、述べた。
さらに、自民党の高村副総裁は、「「学者の言う通りにしたら日本の平和が保たれたか極めて疑わしい」とまで、言ってのけた。
また、「私は、憲法の法理そのものについて学者ほど勉強してきた、というつもりはない。だが、最高裁の判決の法理に従って、何が国の存立をまっとうするために必要な措置かどうか、ということについては、たいていの憲法学者より私の方が考えてきたという自信はある」とも述べた、こともある。
まるで、自分こそが、「憲法の最高権威」であり、憲法学者の言うことなど、「聴く要がない」とでもいうべき、態度だ。
これらの「考え」は、安倍首相の「考え」とも一致する。これまでに、自民党議員らから、数々の「違憲的発言」や、民主主義を軽視する「発言」がでた。しかし、安倍首相は、そのことについて、自民党内のことであるから「政権とは関係がない」と、逃げてきた。
「法的安定性は関係がない」と発言した、磯崎補佐官も更迭しなかった。磯崎補佐官は、今審議中の安保法案の原案作成に、「深く関与した」人物である。それにもかかわらず、安倍首相は、彼の責任を追及することをしなかった。
これらのことはすべて、安倍首相自身が、これらの発言に「共感」しているという事を証明している。それどころか、彼らは、安倍首相の「代弁者」である、といったほうがよい。
安保法案に審議は、「大詰めに入った」と、マスコミは盛んに書き立てている。しかし、審議は、これからである。その理由は、ここ2、3日の審議で明らかにされた。
安倍首相は、(中東・ホルムズ海峡での機雷掃海は)「いま現在の国際情勢に照らせば、現実問題として発生することを具体的に想定しているものではない」と、これまでの自身の答弁を翻す発言をした。
岸田文雄外相も「イランを含めた特定の国がホルムズ海峡に機雷を敷設するとは想定していない」と、安倍首相と同様の見解をしめした。
ところが、そのすぐ後で、(中東情勢に関して)「ホルムズ海峡を含む中東地域での安全保障環境は厳しさ、不透明さを増している。あらゆる事態への万全の備えが重要だ」とも、述べた。
安倍首相をはじめ、岸田大臣、中谷大臣の答弁は、ここにきて、「ぐちゃぐちゃ」になってきている。おそらく、彼ら自身の頭の中が、混乱しているからであろう。
もうすでに、この法案の「いい加減さ」、安倍政権の答弁の「いい加減さ」は、証明済み、となった。今や、安保法案には、「廃案にする」か、「継続審議にする」かするより、方法(取るべき道)はない。
いくら、少数野党の3党が賛成にまわったからと言って、今、採決をすることは
「強行採決をした」と批判されても、反論は出来まい。
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・特別委再開、委員長に不信任動議 与党は法案採決の構え=朝日
・「違憲立法」は廃案に 根拠欠く安保法案 =中日新聞
・「民の声」に耳を傾けよ 安保法案参院審議=中日新聞
・海自の選別説明 文民統制の逸脱明らか=京都新聞
(2015年9月17日)