最近また、東電の事故現場で高濃度の汚染水が、検出されています。
「東京電力は22日、福島第1原発2号機のタービン建屋海側にある観測用井戸で20日に採取した地下水から、ストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり310万ベクレル検出されたと発表した。」
そして、この汚染水のついて、東電は相変わらず「詳しい原因は不明」と発表しているようです。
ところで、今年の1月18日に、
「広瀬直己社長はブルームバーグ・ニュースのインタビューで、成長戦略としての電力関連事業への今後の新規投資は、提携先や金融機関からの借り入れなどを合わせた総額で2022年までに2兆6700億円規模に達するとの見通しを明らかにした」
と、報じられています。
まるで、福島の事故など、他人事と言わんばかりの対応です。
国民の税金の支援を受けながら、一方で、お金を集めて、新規の投資をする。
いったい、どうなっているのでしょうか。
こんなことが許されていいのでしょうか。
こんなことが許されるようなら、もう日本の社会は「無法者が跋扈する社会」と化すことになるでしょう。
広瀬社長は「原発事故の賠償問題などを抱える電力会社として収益性向上が急務だとの認識を示した」ようです。
しかし、東電は、「原子力損害の賠償に関する法律」で守られているはずです。
この法律の第3条には、以下のように書かれています。
「第三条 原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない」
そして、東電や政府は、東電の事故が「地震の際の津波による」としているのですから、「賠償の責任はない」、ということになります。
一方で、「東電は国有化された」と言われています。
ならば、どうして、収益性を上げる必要があるのでしょうか。
安倍首相も、「国が前面に出る」と国民に約束したはずです。
あれは「空約束」だったのでしょうか。
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私には分りません。
私の頭がどうかしてしまったのでしょうか。
どうしても「理解できない」のです。
高濃度の汚染水が、つぎつぎに検出される。それも、尋常な数量ではありません
それを東電は、「原因は不明」だという。
しかし、刈谷原発を再稼働しないと、東電が再建できない。
一方で、「お金を集めて」、新規投資をして黒字化にする、という。
昨年、「地震の予知は出来ない」と発表されました。
地震の予知は出来ないが、「東南海地震]は来る可能性がある、のだそうです。
その場合の被害額まで、算定されています。
だから「備え」がいる、といわれます。
ならば、原発を再稼働しても、安全は保たれるのでしょうか。
また、同じことが起きる可能性はないのでしょうか。
これらの事をどう考えればいいのでしょう。
今日でも、まだ何万という国民が故郷を追われ、慣れない土地で暮らしておられます。
原発を再稼働しないと、多くのお金が日本から出ていくので、再稼働が必要である、と叫ばれます。
国民の命や生活より、「お金」の方が大切なのでしょうか。
私は、そうは思いません。
現在すでに、実質には、「原発はゼロ」状態です。
稼働している原発はないのです。
原発を稼働しなくても、電療は足りています。
また、原発以外の発電で、十分にやっていけます。
どう考えても「原発が安価なエネルギーである」ということは、理解できません。
原発の再稼働が必要である理由も、理解できません。
そのよう言う人は「キット、電力会社の回し者」か、何かでしょう。
東電の汚染水の事が報じられるたびに、「何故」と思うのは、私だけなのでしょうか。
(参考にしたサイト)
① 時事ドットコムの記事
② 東電、広瀬氏の会見について
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MZLEYQ6KLVRU01.html
③原子力災害対策特別措置法」について
(2014/1/22)