2014年1月15日水曜日

地球温暖化と二酸化炭素と原発について考える。

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米国の大寒波のニュースを探っているうちに、産経ニュースの以下のような記事をみつけた。

題して、「温暖化問題の根拠となったIPCC報告書 次回は信頼性を取り戻せるのか」というタイトルの記事である。
(2011/1/23)
http://sankei.jp.msn.com/science/news/110123/scn11012307010006-n1.htm

いささか古い?記事ではあるが、重要な内容を含んでいると思われるので、検討を加えてみます。

実は,ICPPの記事には「誤り」があったとのべて、以下のようにいいます。

【2007年にまとまった第4次評価報告書で誤りだったのは「ヒマラヤ氷河が2035年に消失する」やオランダの海面下の国土の割合に関しての記述だった。このことについて英国・下院の科学技術委員会に設けられた委員会は一部データの取り扱いに問題はあったが科学的信頼性はあると結論づけた。】

ではなぜこのような「誤り」が生じたのか。
それは、「グレーペーパー」の存在である、と指摘します。

【ここで問題として指摘されたのは、記述のデータが専門誌などで査読されたものではなく「グレーペーパー」と呼ばれるものだったことだ。

 IPCCの報告書で引用するデータはきちんと査読されていることが原則だが、途上国の温暖化の影響についての論文は少ない。また、現地の言語で書かれていることが多く、

英語圏の先進国と比べるとどうしても査読の文献は少なくなってしまう。査読を厳密に引用の条件にすると報告書が偏ったり、網羅できなくなる恐れがある。】
そして、記事は、次のように結んでいます。
【この2度について、IPCC設立当初から深く関わってきた地球環境産業技術研究機構(RITE)副理事長の茅陽一氏ら科学者有志は昨年11月時点で、意見書を発表した。
 地球温暖化が起きていることが疑う余地がないことや、20世紀後半以降に起きた温度上昇の大部分が人類の活動による温室効果ガス増加による可能性が非常に高いとするIP

CCの報告書は妥当であるとしたうえで「温室効果ガスの削減目標と2度抑制、そのための対策である2050年の世界の温室効果ガス排出半減などのG8で提唱された目標はあくまで政治的判断の一つであり、科学的要請ではない」と結論づけた。】
「20世紀後半以降に起きた温度上昇の大部分が人類の活動による温室効果ガス増加による可能性が非常に高い」としながらも、「政治的判断の一つであり、科学的要請ではない」というのである。
「科学的要請ではない」、とはどういうことを意味するのであろうか。
一方で、自然現象の計測結果を正しいとしながら、「科学的な要請でなく」「政治的な要請」を持ってくることに違和感を感じるのは私だけでしょうか。
自然現象のことを言うのなら、「科学的態度」を持ってくるべきでしょう。
そうしないということは、この報告そのものが、「政治的要請に基づき」行われたものであるということを、さし示しているのではないでしょうか。
また、温暖化と二酸化炭素の関係については、小出氏の論文が参考になります。
さらに、氏は、原発と二酸化炭素との関係についても、詳しく述べられています。
長い論文ですので、全てを掲載で来ませんが、要点を抜き書きしてみました。
まず、温暖化と二酸化炭素の関係について、です。
【その上、二酸化炭素濃度の増加が地球温暖化の原因だとる主張とは、逆の結果を示して

いるデータもあります(図56))。この図は、よく議論されているように、二酸化炭素の長期的上昇傾向を差し引いた上でのもので、二酸化炭素濃度の上昇自体は前提にされてい

ます。しかし、それでもなお気温が上がった後に二酸化炭素濃度が増え、気温が下がると二酸化炭素濃度が減る、つまり、気温が上下することで二酸化炭素が上下していることを

示しています。どうしてそうなるかも説明できます。地球上の二酸化炭素はそのほとんどが海水中に溶け込んで存在しています。気温が上がることで、海水の温度が上がり、そうなれば海水に溶け込んでいた二酸化炭素が大気中に出てくることになります。サイダーや

ビールを温めれば泡が出てくるのと一緒です。このように、地球の大気温度の変化、二酸化炭素濃度の変化は、お互いに影響し合う関係にあるし、その要因も複雑です。】

次に、原発が、二酸化炭素を出さないということについてです。

【この原子炉を動かそうと思えば、「ウラン鉱山」でウランを掘ってくる段階に始まり、それを「製錬」し、核分裂性ウランを「濃縮」し、原子炉の中で燃えるように「加工」し

なければなりません。そのすべての段階で、厖大な資材やエネルギーが投入され、厖大な廃物が生み出されます。さらに原子炉を建設するためにも厖大な資材とエネルギーが要

り、運転するためにもまた厖大な資材とエネルギーが要り、そして、様々な放射性核種が生み出されます。これら厖大な資材を供給し、施設を建設し、そして運転するためには、

たくさんの化石燃料が使われざるを得ません。結局、原子炉を運転しようと思えば、もちろん膨大な二酸化炭素が放出されてしまいます。この事実があるため、

国や電力会社も「発電時に」と言う言葉を追加せざるを得なかったのでした。】

とかいておられます。

つまり、「原発は普通に言われているように、「クリーン」なエネルギーではなかったのです。この小出氏の論分を読めばそれがはっきりとわかります。

さらに、原発の廃棄物の勝利についても、重要な指摘があります。
それは以下のようなことです。

【2000 5月に「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」が成立し、その廃物は、深さ 3001000mの地下に埋め捨てにする方法が唯一のものと決められました。しかし、どんな

に考えたところで、100万年後の社会など想像できる道理がありません。もちろん現存しているすべての国は消滅しているでしょうし、人類そのものが存在しているかどうかすら分

かりません。その頃にもし人類がこの地球上に存在していれば、地下 300mや 1000mなど、ごく普通の生活環境になってしまっているかも知れません。地層処分の選択をせざる

をえなかったのは、他に考えた方策がどれもだめだったからに過ぎません(図 14参照)。結局、人類は原発が生み出す廃物の処分方法を知らないまま今日まで来てしまいました

いまだにその処分法を確定できた国は世界に1つもありません
もし、高レベル放射性廃物を現在の日本の国が言っているような方法でなく、きちんと管理し続けようとすれば一体どのような手段があるのか、現在の科学では、シナリオすら描

けません。したがって、一体どれくらいのエネルギーが必要になるか定量的に示すこともできませんが、発電して得たエネルギーをはるかに上回ってしまうことは想像に難くあり

ません。もちろん、二酸化炭素の放出も膨大になってしまうでしょう。 ・・・300 kWのエネルギーを出して200kWは海を温めている残りの僅か31を電気にしているだ

なのですから、メインの仕事は海温めです。そういうものを発電所と呼ぶこと自体が間違いです。】

以上記述からは、いかに原発が、マスコミなどが記事にするようなものではないことが理解できます。
この事に関して、次のような記事も見つけました。
(長くなるので、検討はやめますが)参考のために貼り付けます。

タイトルが【終息に向かう「地球温暖化」】 

副題が、『 IPCCの「報告書」はこれで打ち止め?』という記事です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38980

地球温暖化の名のもとに、我々は多くの犠牲を払わせれて来ています。
この辺で、もう一度、真剣に検討すべきでしょう。