2014年1月8日水曜日

朝日新聞の「経済気象台」は、「天声人語」に勝る出来である

家内の付き添いで、久しぶりに、京都まで出かけました。
もっとも、電車(急行)で20分ほどの距離ですから、出かけるというほどのことでもありませんが。


当地は、その昔は、京都に住む「お公家さんの避暑地」であったところです。それでも、やはり山に囲まれているので、夏の暑さは、ひとしおです。

しかし、緑が多く、蒸し暑い京都から比べると、かなり、すごしやすいところです。
冷房施設のなかった頃の宇治であってみれば、なおさらのことであったと思われます。

昨日、週刊朝日の編集長が懲戒解雇になったと報じられたこともあって、駅の売店で、朝日新聞を買って読んでみました。

ついでに、最近の新聞の紙面を見てみたかったからです。

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見て、びっくりです。
ほとんど、関心を引く記事に出会いませんでした。

唯一、目を引いたのが「経済気象台」の囲み記事です。
これは、前からいい記事を書く、と思っていたのですが、今回もその通りでした。

全文を転載できればいいのですが、著作権のこともあると思うので、要点だけを伝えます。

この記事は、「駱駝の葬礼」という落語を枕にして、東電、政府、国民の関係について、述べたものです。

2段組みの短い記事ですが、このところの情勢を見事の描き切っています。

東電の国民に対する理不尽さ。
経産省が、東電を「延命」させるために、会計規則まで変えたこと。
安倍政権の「問題を先送りした果ての、場当たり的な解決策」について。

そして、「今からでも遅くない。東電は破綻処理すべき」であると述べ、さらに「過ちては改むるにはばかることなかれ」と結んでいます。

この記事を読むと、名コラムといわれる「天声人語」が霞んで見えます。
どこが、「天声」なのだと思わずには、おれません。

あまりの違いに、これが同じ新聞なのかと、目を疑うほどです。
私が編集長であったなら、この記事を書いた「ドラ」氏を、「天声人語」のところに起用するでしょう。

またこの記事は、「政府と電力会社は、自分たちの勝手な都合で国民から料理と酒を(タダで=投稿者)せしめようとしているのではないか」とも書いています。

全くその通りです。

会計規則を曲げてまで、もし他の業界がこのようなことをしたら、間違いなく粉飾決算で手が後ろに回るようなことを、電力業界に限り、合法化したのです。

政府自らがこんなことで、国民が法律を正直に守ろうという気になるでしょうか。
とてものこと、そんなことは望めないでしょう。

国民にとっては、━━民主党政権もそうでしたが━━、安倍政権も最悪の政権です。
こんなことでは、いくら自民党が「改正憲法」で、道徳観を書き込もうと、国民の道徳観の向上に資することはないでしょう。

国民の道徳観は、「立派な手本」があってこそ向上するものだと思うからです。

 2013-10-10 07:02:01