学生のころの楽しみの一つが、古本屋めぐりでした。
京都には、古本屋が集まった通りがいくつかあり、日曜日などに一日中、古本屋を渡り歩いたものです。
古本と言っても、いわゆる古書ではなく、講義の参考書などの、古本です。
学生らが、使用済みの教科書などを売ったものを、安くで手に入れることが目的です。
ですが、たまには、戦前の古雑誌などを見かけることもあります。
その頃から、ジャーナリズム論に興味を持っていましたから、手に取って眺めたりしていました。
一度は、値段が書いていない雑誌(戦前のもので、ボロボロでした)があり、店主に聞くと、法外な値段を吹きかけられたことがありました。もちろん、買いませんでしたが。
足を棒にしながらも、次から次へと古書店を訪ねて歩くのは、大学を卒業後も、京都を離れるまで続きました。
また再び京都に帰ってきて、この頃見て歩いた古本屋を訪ねてみると、そのままの店が、あります。
その頃に探し歩いた本もありました。日焼けした箱を見ると、懐かしさがこみ上げてきます。
私の本箱には、今はもうない本なのです。
神戸にいた時に震災に遭って、3基にぎっしり詰まっていた本は、すべて廃棄するほかありませんでした。
部屋が狭い事があったりして、押し入れに詰め込んでいたのですが、家を取り壊す時に、取り出すことを諦めました。
そして、「もう二度と本は買わない」と思ったのですが、震災後京都に戻ると、BOOK OFFがすぐ近くにあったこともあり、再び、本を買い込むことになりました。
かなりの本を捨てたりしたのですが、それでもいつの間にか、二基の本立てに、収まりきれないほどの本があります。
◆
そのBOOK OFFですが、書籍については、最近はネットでの販売のほうに力を入れているのか、あまり「これと言った本」に出会うことがありません。
それで今はもっぱら、アマゾンの通販で買っています。
先日も、三冊注文をしました。
出展者は、驚いたことには、山梨県と長野県の古書店です。
京都にいながらにして、この二県の古本屋さんを歩いたことになるのです。
二冊とも、説明通りの状態でした。
私は、どんな本が痛んでいようが、「帯」がなかろうが、本文が完全であればOKです。
誰かの書き込みがあろうが、赤線が引いてあろうが、気になりません。
かえって、書き込みなどがある方が、楽しいぐらいです。
以前の持ち主が、その本を、どのように読みこんだのか、興味があるからです。
そういう訳で、多少運送費が余分にかかるのですが、山梨県と長野県まで行く事を思えば、安い買い物です。
通販でしか手に入らないものは、特にそうです。
もう、古本屋さんを、楽しみのために、見て歩き回るほどの気もなくなりました。
今の私には、アマゾンは、古書めぐりの代わりです。
それも、日本全国に渡っての、古書めぐりなのです。
これほどの楽しみは、そうはありません。
(2013-11-08 21:42:26)
京都には、古本屋が集まった通りがいくつかあり、日曜日などに一日中、古本屋を渡り歩いたものです。
古本と言っても、いわゆる古書ではなく、講義の参考書などの、古本です。
学生らが、使用済みの教科書などを売ったものを、安くで手に入れることが目的です。
ですが、たまには、戦前の古雑誌などを見かけることもあります。
その頃から、ジャーナリズム論に興味を持っていましたから、手に取って眺めたりしていました。
一度は、値段が書いていない雑誌(戦前のもので、ボロボロでした)があり、店主に聞くと、法外な値段を吹きかけられたことがありました。もちろん、買いませんでしたが。
足を棒にしながらも、次から次へと古書店を訪ねて歩くのは、大学を卒業後も、京都を離れるまで続きました。
また再び京都に帰ってきて、この頃見て歩いた古本屋を訪ねてみると、そのままの店が、あります。
その頃に探し歩いた本もありました。日焼けした箱を見ると、懐かしさがこみ上げてきます。
私の本箱には、今はもうない本なのです。
神戸にいた時に震災に遭って、3基にぎっしり詰まっていた本は、すべて廃棄するほかありませんでした。
部屋が狭い事があったりして、押し入れに詰め込んでいたのですが、家を取り壊す時に、取り出すことを諦めました。
そして、「もう二度と本は買わない」と思ったのですが、震災後京都に戻ると、BOOK OFFがすぐ近くにあったこともあり、再び、本を買い込むことになりました。
かなりの本を捨てたりしたのですが、それでもいつの間にか、二基の本立てに、収まりきれないほどの本があります。
◆
そのBOOK OFFですが、書籍については、最近はネットでの販売のほうに力を入れているのか、あまり「これと言った本」に出会うことがありません。
それで今はもっぱら、アマゾンの通販で買っています。
先日も、三冊注文をしました。
出展者は、驚いたことには、山梨県と長野県の古書店です。
京都にいながらにして、この二県の古本屋さんを歩いたことになるのです。
二冊とも、説明通りの状態でした。
私は、どんな本が痛んでいようが、「帯」がなかろうが、本文が完全であればOKです。
誰かの書き込みがあろうが、赤線が引いてあろうが、気になりません。
かえって、書き込みなどがある方が、楽しいぐらいです。
以前の持ち主が、その本を、どのように読みこんだのか、興味があるからです。
そういう訳で、多少運送費が余分にかかるのですが、山梨県と長野県まで行く事を思えば、安い買い物です。
通販でしか手に入らないものは、特にそうです。
もう、古本屋さんを、楽しみのために、見て歩き回るほどの気もなくなりました。
今の私には、アマゾンは、古書めぐりの代わりです。
それも、日本全国に渡っての、古書めぐりなのです。
これほどの楽しみは、そうはありません。
(2013-11-08 21:42:26)