2018年10月31日水曜日

自分の汚れをとり去り、罪過を消滅させたなら、輪廻転生は止む

・未来になすべきことをあらかじめ心がけておるべきである。--なすべき時にわがなすべき仕事をそこなうことのないように。準備して、なすべきことをつねに準備している人
を、為すべき時になすべき仕事が害うことはない。(16-1)

・目的が達成されるまでひとは努めなければならぬ。自分の立てた目的がそのとおりに実現されるのを見よ。--希望したとおりになるであろうと。(16-2)

・起て。つとめよ。自分のよりどころをつくれ。
鍛冶屋が銀の汚れをとり去るように、自分の汚れをとり去れ。汚れをはらい、罪過(とが)がなければ、汝らはもはや生と死を受けないであろう。(16-3)

・恥じなくてよいことを恥、恥ずべきことを恥じないで、恐ろしくないことを恐れ、恐ろしいことを恐れない人は、邪5(よこし)まな見解をいだいて、悪いところ(=地獄)におもむく。(16-4)

・ところで、以前には怠けていた人でも、のちには怠り怠けることがないなら、その人はこの世を照らす。--雲を離れた月のように。(16-5)

・以前には怠りなまけていた人でも、のちに怠りなまけることが無いなら、その人は念を落ちつけていて、この世で執着を乗り越える。(16-6)

・たとい、年の若い修行僧でも、出家、遍歴して、仏の教えにいそしむならば、その人はこの世を照らす。--雲を離れた月のように。(16-8)

〈「ブッダの感興のことば」 第16章 さまざまなこと>



16-3の句、にあるように、「自分の汚れをとり去れ。汚れをはらい、罪過(とが)がなければ、汝らはもはや生と死を受けないであろう。」と、いうのは。

これまでも何度か言及して来たように、輪廻転生が終わり、永遠の眠りのつくこと、にほかなりません。

生き変わり、生まれ変わりする事が止み、従って、苦しみから永遠に解放される。そう言う事です。



また、「以前には怠けていた人でも、のちには怠り怠けることがないなら、その人はこの世を照らす」という 16-5 の句は、我々凡人にとっては、とても有難い、言葉ではないでしょうか。

日々、これ後悔ばかりの暮らしをしている我々にも、ブッダは、優しいことばをかけてくれます。希望を持て、と励ましてくれる。

(2018年10月31日)