『 紙 -二千年の歴史ー 』
★ 15
紙の製造において欠かせない三つの道具
① きれいな水
② セルロース
③ 漉具
・水素結合とは、
適度にふゃかされ、もつれあったセッロース繊維が互いに磁石のように引き合って結びつく」という現象を言う。
=
紙が形成される原理
水酸基(水素原子、酸素原子)が、1対1で作用
★ 16
* 筆写材として紙が生まれた頃には、
=
新たな媒体として「紙のようなもの」が望まれていた時代であった。
・経典
・文芸作品
・書画
・事件の記録
・官庁の文書
・商取引の記録 などを、
様々な媒体に書き記していた。
だが、それらの媒体には、
・かさばって扱いにくい
・高価すぎて大量生産が出来ない=絹
などの、欠点があった。
* 竹簡を作ること
=中国で文書を縦方向に書くのは、竹簡の形状により、必然的に、そうならざるを得なかった。
(手紙のことを書簡というのは、この竹簡に由来する=投稿者)
* 紀元前250年頃
毛筆(=動物の毛)が使われた
この事により、平らな表面に墨で直接書くことができるようになった。
紙が出来た時も、書く道具として真っ先に選ばれたのは、筆だった。
*北京郊外、房山の石窟=史上最大の図書館・・・これは、605年~1091年なかけて建設された
=
経典・・・7000の石碑、を収蔵
(これは、現在そのすべてが拓本にして保存されている)
★ 17
*『文房四譜』(=10世紀の書)
筆、墨、硯、紙 について記したもの
大規模な書画用の上質紙は、
船倉を大きな紙槽にして、50人の工人が、太鼓の合図に従って巨大な漉具をいっせいに動かし、紙を漉いた。
* 紙は、
・扇
・傘
・灯籠(行灯、提灯)
・凧
の材料として、最適
(日本の場合は、障子、襖に利用=投稿者)
わら(麦 or 稲)から作った紙は、低品質であるので、トイレットペーパーとして使われた。これも、中国人が考案したものである。
*マルコ・ポーロは、
中国人の「ある木の樹皮を材料」に、「非常によい夏の服」を作る方法、について記録している。
また、葬式で、
「紙の偶像を焼く」という風習について、遺族が「様々な形を紙から切り出し」て「それを遺体とともに火にくべてすっかり燃やしてしまう」という様子を記している。
★22
中国では、今も、
「先祖を祀るために昔ながらの伝統的なしきたりに従って、」「冥紙(=紙銭)という小さな供物を燃やす風習をまもっていて、その冥紙に使う紙の市場」が常設されている。
=
稼業に興味がまったくない後継者(=息子)がないので、廃業する家が増えている。
★25
東巴(トンパ)紙
=
クサジンチョウゲ(ミツマタ?=投稿者) という植物の皮から作った紙
これは、何百年も持続する防虫効果をもつので、公文書の保存(公文書用の紙)として重宝されている。
また、この紙は、人間にも毒性があるし、家畜にもあるので、ノミ、シラミ、などの寄生虫の駆除剤としても
用いられる。
※以上で、第1章は終わり。
(2018年10月9日)
★ 15
紙の製造において欠かせない三つの道具
① きれいな水
② セルロース
③ 漉具
・水素結合とは、
適度にふゃかされ、もつれあったセッロース繊維が互いに磁石のように引き合って結びつく」という現象を言う。
=
紙が形成される原理
水酸基(水素原子、酸素原子)が、1対1で作用
★ 16
* 筆写材として紙が生まれた頃には、
=
新たな媒体として「紙のようなもの」が望まれていた時代であった。
・経典
・文芸作品
・書画
・事件の記録
・官庁の文書
・商取引の記録 などを、
様々な媒体に書き記していた。
だが、それらの媒体には、
・かさばって扱いにくい
・高価すぎて大量生産が出来ない=絹
などの、欠点があった。
* 竹簡を作ること
=中国で文書を縦方向に書くのは、竹簡の形状により、必然的に、そうならざるを得なかった。
竹簡 |
* 紀元前250年頃
毛筆(=動物の毛)が使われた
この事により、平らな表面に墨で直接書くことができるようになった。
紙が出来た時も、書く道具として真っ先に選ばれたのは、筆だった。
*北京郊外、房山の石窟=史上最大の図書館・・・これは、605年~1091年なかけて建設された
=
経典・・・7000の石碑、を収蔵
(これは、現在そのすべてが拓本にして保存されている)
★ 17
*『文房四譜』(=10世紀の書)
筆、墨、硯、紙 について記したもの
大規模な書画用の上質紙は、
船倉を大きな紙槽にして、50人の工人が、太鼓の合図に従って巨大な漉具をいっせいに動かし、紙を漉いた。
『文房四譜』 |
* 紙は、
・扇
・傘
・灯籠(行灯、提灯)
・凧
の材料として、最適
(日本の場合は、障子、襖に利用=投稿者)
わら(麦 or 稲)から作った紙は、低品質であるので、トイレットペーパーとして使われた。これも、中国人が考案したものである。
*マルコ・ポーロは、
中国人の「ある木の樹皮を材料」に、「非常によい夏の服」を作る方法、について記録している。
また、葬式で、
「紙の偶像を焼く」という風習について、遺族が「様々な形を紙から切り出し」て「それを遺体とともに火にくべてすっかり燃やしてしまう」という様子を記している。
★22
中国では、今も、
「先祖を祀るために昔ながらの伝統的なしきたりに従って、」「冥紙(=紙銭)という小さな供物を燃やす風習をまもっていて、その冥紙に使う紙の市場」が常設されている。
=
稼業に興味がまったくない後継者(=息子)がないので、廃業する家が増えている。
★25
東巴(トンパ)紙
=
クサジンチョウゲ(ミツマタ?=投稿者) という植物の皮から作った紙
これは、何百年も持続する防虫効果をもつので、公文書の保存(公文書用の紙)として重宝されている。
また、この紙は、人間にも毒性があるし、家畜にもあるので、ノミ、シラミ、などの寄生虫の駆除剤としても
用いられる。
※以上で、第1章は終わり。
(2018年10月9日)
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