2018年10月4日木曜日

「ブッダの感興のことば」 第4章 はげみ Ⅳ

<「ブッダの感興のことば」 第4章 はげみ Ⅳ>です。睡眠、倦怠、怠惰、これらが我々の敵である、と説いています。



・起てよ。つとめよ。平安を得るために、ひたすらに学べ。
心が落ち着かないこと、放逸、奮起しないこと、わが身を制しないこと、(4-33)


・睡眠、倦怠、怠惰ーーこれらは修行の妨げである。
そのよすがを知り究めよ。ー心の落ち着きが妨げられることにないように。(4-34)

・奮起せよ。起てよ。怠けてはならぬ。
善き行いのことわりを実行せよ。

ことわりに従って行う人は、この世でも、あの世でも、安楽に臥す。(4-35)

≪「ブッダの感興のことば」≫



キリスト教では、七つの大罪、として、傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲を挙げていますが、共通するものがあります。


さて、ブッダが説いたのは、あくまでも「個人を救済する」方法であって、集団救済が加わるのは、ブッダの死後のこと。

仏教が、「教団化」してから後のことです。

だから、ブッダが説くのは、個人の生き方に対する「心構え」です。もちろん、それは、第一義的には、「出家した者」に対してのものです。

しかしながら、その教えは、今日のわれわれの誰もが耳を傾けるべき内容を含んでいます。

特に、今日のように社会が混迷期にある状況では、なおさらのことです。

ブッダが説くのは、あくまでも、一般的な、抽象的なことですが、その具体的な中身は、個人個人が自分の状況に合わせて、考えるべき事でありましょう。

なお、老婆心ながら、「睡眠」というのは、寝るなと言う事では無くて、「過度の睡眠」を戒めたものである、と解すべきところです。

(2018年10月4日)

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