2018年10月11日木曜日

加計会見で、「国民注視の国会でちゃんと説明を」=岩手日報

安倍政権は、今回の会見も「知らぬ存ぜぬ」で押し通すつもりのようだが、疑惑はますます深まった、というべきだ。
岩手日報は、その論説において「真新しい学舎で希望と共に勉学に励む学生らのためにも、国民注視の国会でちゃんと説明してもらいたい。」
と結んでいるが、この論説の言うとおりである。

 愛媛県議長=「県議の方々からしっかり聞かせていただきたい」

朝日は、愛媛県知事の会見に続いて、愛媛県議長の会見について、10日夜、以下のように報じた。


愛媛県今治市への学校法人加計(かけ)学園(岡山市)の獣医学部新設問題で、説明責任を果たすよう学園に求める決議を採択した同県議会の鈴木俊広議長が10日、記者会見を開いた。同学部をめぐる加計孝太郎・学園理事長の2度目の会見について、「我々が総意で出した決議に対して対応していただいた。一定の評価をしたい」と述べた。


 会見の中身への見解を問われると、「県民がどう理解しているのか、県議の方々からしっかり聞かせていただきたい」とし、県議会が次に何か対応するかについては「現段階でそこまで考えていない」と述べた。(朝日新聞)
■ これが限界だろう

愛媛県議会に議長というのは、どれほどの権限があるのか知らないが、「県民がどう理解しているのか、県議の方々からしっかり聞かせていただきたい」と述べたのは、これが限界というものであろう。

議長は、おそらくは、議会に進行役を務めるのが、役目であろうから、県議会の対応については、県会議員がその総意をもって、決める事であろう。

それにしても、「問題となった県文書を見ていない」のに、会見を開いて、堂々とそのことを言うなど、--言葉は悪いがーーいい度胸をしている。

これで、大学の総長でもあるというのだから、あきれてしまう。

 岩手日報=国と県を欺く事態に、どれほど責任を感じているものか疑ってしまう

加計理事長の会見について、岩手日報が、その「論説」において、次のように指摘している。


焦点の愛媛県文書は、学園側からの報告として、2015年2月25日に加計氏と面会して獣医学部構想を聞いた首相が「それはいいね」とコメントした-とする内容だ。それを学園側が「うその報告だった」と公表しなければならない理由は二つある。
 仮にも県文書自体を否定すれば、愛媛県職員がうそを書いたことになる。学部新設事業を巡り、県は約14億円を補助。さらに約17億円の助成を予定する。学園側とすれば県の立場を守るのが得策だ。
 さらに安倍首相の立場を守る必要もある。首相が議長の国家戦略特区諮問会議で、学園が事業者に決まったのは17年1月20日。首相は国会で、それまで学園の計画を知らなかったと答弁している。県文書を認めれば、首相がうそをついていることになる。
 中村時広愛媛県知事は「県職員の報告は正しかったと証明された」と、既に開学している現実も念頭に予定通り補助する方針だが、国事業を担う責任ある組織の情報のやり取りは、かくも表層的なものかと思わざるを得ない。

 そもそも加計氏は、問題となった県文書を見ていないという。国と県を欺く事態に、どれほど責任を感じているものか疑ってしまう。・・・
 事は政治と行政の信頼に関わる一大事。会見への世論の反応に、加計氏がそれを再認識したとすれば木で鼻をくくるような受け答えにも意味はある。真新しい学舎で希望と共に勉学に励む学生らのためにも、国民注視の国会でちゃんと説明してもらいたい。(岩手日報:10月11日)

 学園の総長という立場を考えれば、到底許されるものではない。

 この岩手日報の論説が記事の最後でいうように、「事は政治と行政の信頼に関わる一大事」である。

であるのに、加計氏が木で鼻をくくるような受け答えに始終する姿勢を取ったことは、加計学園で学ぶ学生をも、欺く行為でもある。

学園の総長という立場を考えれば、到底許されるものではない。
今後、加計孝太郎氏の残された道は、論説」が言うように、「国民注視の国会でちゃんと説明」することより他にはない。

安倍首相も、彼の本当の友達であるというのなら、「加計君、国会に出て、しっかりと国民に説明したらどうだ」と助言すべきだろう。

それが出来るならの、話であるが・・・。
(2018年10月11日)

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