香港の夜景 |
■ 香港で「日本秋祭」
この「日本秋祭」は、日本文化の魅力を広く知ってもらおうと、香港の日本総領事館などが開催し、12月までの期間中、溝口健二監督の映画、4作品が上映されるほか、日本酒の試飲会や工芸品の展示など、合わせて144の催しが開かれます。
12日夜は、香港の政財界からおよそ100人が出席して開幕式が行われ、この中で松田邦紀総領事が「日本と香港がさらに関係を深めていくために、これからもお互いに協力していきましょう」とあいさつしました。
また、出席した香港政府の林鄭月娥行政長官は「2年前に初めて始まったこの祭りは、すばらしい成果をもたらしてきました。ことしも成功することを願っています」と述べました。
会場では、着物のファッションショーが行われ、いちごやチョコレートを使って色を染めたものなど6種類の鮮やかな着物が披露され、登場するたびに集まった人たちが盛んに写真に収めていました。
■ 何事もギブアンドテイク
日本政府が出している統計を見ると、2018年の台湾からの観光客は、約150万人 。韓国=520万人、中国=580万人、台湾=340万人、についで多い。
香港の人口は、約740万人(2016年の統計による)。単純計算では、5人に1人の割合で、日本を訪れたことになる。
逆に、日本からの香港への観光客についてリサーチをしてみたが、有力な情報をえることは、出来なかった。探し方が悪かったのかも知れないが・・・。
記事によると、「日本文化の魅力を広く知ってもらおうと、香港の日本総領事館などが開催」したものであるとのことだが、何事もギブアンドテイクである。
日本からは行かないのに、香港の人達だけに日本に来てもらう、というのは虫が良すぎる。「日本だけが得をする」、というのでは、香港の政府も力を入れる気にはなるまい。
私の調査不足のせいかもしれないが、日本からの観光客がどれほどいるのか、具体的な数字さえ把握できないような状況では、心もとない、ことだ。
この祭り自体は、善いことであると思うが、記事が取り上げているのは、「日本酒の試飲会や工芸品の展示」などだけであって、ほかにどのような催しを開くよていなのかは、分からない。
■ 効果が期待でいるのか
日本というと、「着物」という発想も、もういい加減に卒業すべきである。
だいたい、日本人自体が、普段には着物を着なくなっているのだ。こんな着物ショウを開いたところで、かえって、香港から観光に来た人たちに失望感を与えることになるだけではないか。
私には、逆効果でしかない、と想える。
観光とは、何か。我が国を訪れる人々は、何を目当てにしているのか。この事を徹底的に調べて、統計などを取って、それにもとずいて、ピーアルするのでなければ、通り一遍の
催しをひらいたところで、その効果はあまりない、のではないか。
期待することは、出来ないのではないか。
(2028年10月13日)
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