2018年10月1日月曜日

「ブッダの感興のことば」 第4章 はげみ Ⅰ

<「ブッダの感興のことば」 第4章 はげみ Ⅰ >です。「努力論」といっても、よいです。
下を向いて歩かずに、前を向いて、堂々と歩く事が出来るように、一心に努め、努力せよ、という教えです。




聡明な人は、ふるい立ち、努めはげみ、自制し、克己によって、(よるべとしての)島をつくる。
激流もそれをおし流す事ができない。(4-5)

ふるい立ち、思いつつましく、こころは清く、気をつけて行動し、みずから制し、法(のり)にしたがって生き、つとめはげむ人は、名声を得る。(4-6)

叡智の無い愚かな人々は放逸の状態をつづけている。
つとめはげむ人は、つねに瞑想し汚(けが)れのない消滅を達成する。(4-11)

(「ブッダの感興のことば」岩波文庫 172-173貢)



別に「名声を得る」ことが修養の目的であると、ブッダは言いたいのではないと思います。

ただ、「瞑想し汚(けが)れのない消滅を達成する」と言う所は、私には、どう解釈をしてよいのか分かりません。

瞑想する事で消滅を実現できる、ということなのか。瞑想することによって、将来的に、つまり、輪廻転生が終わることになる、と言っているのか。

「島をつくる」というのは、インド独特のことのようです。急な大雨が降ると、文字通り、「島」が出来るのだそうです(中村 元(はじめ)博士の説明)。

苦難に満ちた人生でも、努力に努力を重ねれば、根無し草のように漂うことなく、生きていけるということでしょう。

人生とは、真に厳しいものです。

(2018年10月1日)

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