2014年5月25日日曜日

東京新聞の、山本議員に行動についての社説は卓見である

 久しぶりに、胸がすーとする社説を見た。
昨日の東京新聞の、山本議員の行動に対する社説である。


自民党の議員はここぞとばかりに口を極めて、非難する。
だが、非難されるべきは、安倍政権であり、自民党であり、公明党だ。


かれらは、福島のために、何をしたか。
何もしていない。

そのことを差し置いて、山本議員の行動を非難できるのか。
確かに社説が言うように、山本議員の行動は、ふたつの意味で、軽率のそしりまぬかれないであろう。

国民が注視する中での、議員の行動は、江戸時代の直訴を思い起こさせる。
時代錯誤と言う他はない。

直訴して何をしようとするのか。
福島の現状を解決に向かわせるのは、社説も言うように議員自身の役目だ。天皇を引き入れてなのをしようというのか。

この事で、原発推進派を利する事なるかもしれない、と何故考えなかったのか。
社説はそこまでは踏み込んではいないが、今国会の審議は、重要な事が目白押しだ。

第一は,NSC法案と特定秘密保持法案だ。
次に、当然、東電の汚染水問題が来る。

米国の盗聴に関する事もある。
安倍首相の国連演説の件もある。

これらの件の審議が重要だ。
山本議員の行動で、これらの事がうやむやにされてしまいかねない。

江戸幕府を討幕するにあたって西郷、伊藤、岩倉らが、天皇を利用して以来、これが伝統になった。

明治天皇にまつわる不穏なうわさの事は、今は置く。

伊藤らは、明治維新では、天皇を利用しておきながら、日清戦争の際には、天皇の意向を無視した。
明治天皇は、大変に立腹され、「これは朕の戦争ではない」と言われた。

2.26事件の時もそうだ。
青年将校らは、天皇を利用しようとした。そして、失敗した。結果は、どうなったか。
青年将校らの意思に反して、その後の日本は、軍事路線を突っ走ることなったではないか。

山本議員は歴史を知らないのか。

天皇を利用しようとすれば、権力側は、それを逆手にとって、国民を押さえつける理由(道具)にするのだ。

そんなことも解らないでどうするのだ。だから。軽率であると言うのである。

しわ寄せは国民に来る。
この事である。

山本議員は良く反省してみる必要がある。
が、議員を辞職する必要はない。

自民党の議員らが、辞職を言うのも間違いだ。
有権者である国民が判断すべきことである。

また、国会議員といえども人だ。失敗はつきものだ。
それから学んで、以後どうするかが重要である。

何も失敗しない人間は何もなしえない、と私は思う。
失敗を恐れていては、前進できない。変化もない。

再度いう。
山本議員は、辞職する必要はないし、他の議員が、議員辞職を言うもの間違いだ。

議員辞職を言うものは、自分が、福島のことでどれだけのことをしてきたのかをよく考えてみることである。
2013-11-03 04:15:08