2014年5月25日日曜日

米国務大臣、米軍高官の「日本国憲法改正」に対する談話は、内政干渉だ

 安倍首相が「自己の使命だ」としている日本国憲法の改正について、米国の高官が、
「いちゃもん」をつけている。

私は憲法の「改正」自体には反対ではないが、現時点で改正する事には反対である。
しかし、安倍首相が憲法の改正を言うこと自体は、理解できる。


さらに、正当な法的手続きを踏んでの改正であれば、問題がないとも思う。
安倍首相の憲法改正は、以前からの持論だ。

自民党も、憲法改正の私案を出して、参議院選挙に臨んでいた。
その自民党を、多くの国民が選んだのである。

だから、憲法を改正することは、大方の国民の意思でもある。

だが、それでも、これらの米国の高官の発言は、容認できない。
これらの発言は、紛れもなく内政干渉に当たる。

まして、在韓米軍当局者の発言━━「地域にとって有益ではない」「そう受け取られる恐れがあるのは明白だ」━━は、ぜったに容認できない。

何故、日本の憲法のことで、彼らが「口をはさむ」ようなことをするのか。
これはまだ、米国が「日本を占領下においている」という意識からくるものだと思う。

思い上がりも、はなはだしい。
日本は米国の「同盟国」だが、属国ではない。

また、米国が他国に自国の軍隊を駐留させているのは自国の国益を考えてのことだ。
何も韓国や日本を他国の侵略から守るためではない。

さらに、米国が「世界の警察を名乗る」のも思い上がりだ。
何も世界の国々が、米国に「警察」の役目をするように頼んだことなどない。

米国が勝手に介入した国で、少しでも良くなった国があるか。
ベトナム(少し違うのかもしれないが、今もって米軍が撒いた枯葉剤の影響で苦しんでいることは間違いがない)、イラク、アフガニスタン、ソマリアと、混迷を極めている。

特にイラクは、ひどい。
テロは今もってやまず、国民は、フセインの治世下より、もっと苦難の日々を送っていると思われる。

米国の指導者は、北朝鮮やイランなどを「ならず者国家」呼ばわりをしている。
が、今や米国こそが、この世界の「ならず者国家」の代表格である。


米国のハドソン研究所の日高義樹氏の著書によると、

キッシンジャー氏は、「他国が口をだすべきことではない」といいい、
他方、ガルブレイスは、
「日本国憲法は、すばらしいものだ。たとえ、米国に押し付けられてモノであっても、その精神は、世界に共通するものがある。
日本は、このような憲法を持つことに、誇りを持って良い。
日本人は、敗戦を経験することで、戦争の悲惨さを知った。そして何よりも平和を望んだ。
憲法はその平和を望んだ国民の意思に沿うものだ」
と言う。

ガルブレイスのいう通りであるとすると、憲法が「押し付けれれたものである」という「押し付け論」は、完全に破たんしていることになる。

また、そうでなくても、「押し付け論」を持ち出す人の論は、自己矛盾がある。
例えば、自民党の西田議員などもそうである。

西田氏は、日本国憲法には「正当性がない」と言う。
しかし、これはお笑い草だ。
これは、自ら「天に唾する」ものだ。

西田氏自身が、「正当性がない」憲法のもとで、議員に選ばれ、政治活動をしているからである。今の憲法に正当性がなければ、西田氏自身の身分にも正当性は、ないということななるからである。

憲法は国の根幹にかかわることである。
もしこのような事を、韓国や、中国の要人が言ったとしたらどうなるであろう。

国中が大騒ぎになるであろう。
そういう意味では、残念なことではあるが、日本は今もって、「米国の占領下にある」と言っても過言ではないであろう。

(追加 今こそ安倍首相はその本領を発揮して、「日本が独立国である」ことを、米国の政府にいうべきだ。主権の尊重をアピールすべきである。「日本国憲法」の改正問題は、日本国内の事であり、「助言」も「余計な干渉」も不要であると、強く抗議するべきだ。
そうでないと、日ごろの首相の発言が、「ウソ」であったことになる。)

( 2013-10-06 09:40:25)