2013年9月19日木曜日

ゴミを捨てると逮捕される庶民、法律に守られて核のゴミを捨てる東電。

庶民(国民)をバカにした話だ。
IAEAでの、報告の話である。

毎日JPが伝えた。

【東京電力福島第1原発の汚染水問題をめぐり、気象庁気象研究所の青山道夫主任研究官は18日、国際原子力機関(IAEA)の科学フォーラムで、原発北側の放水口から放射性物質のセシウム137とストロンチウム90が1日計約600億ベクレル、外洋(原発港湾外)に放出されていると報告した。(2013/9/19 03:12)】

相変わらず東電は、バカの一つ覚えのように「基準値以下の濃度と確認して居り、問題がない」と言っている。

メルトアウトしたことを認めていない東電であるから、━━事故当初に、空から撒いた水が汚染源であるなら━━それをもとに単純計算すると、これまでに約54兆ものセシウム137とストロンチウムを、垂れ流したことになる。


果たしてこれが、微々たる量であるかどうかの判断は、専門家に委ねよう。
それのしても、初めて出てきた話だ。
これも国民を、ないがしろにした話だ。

おそらく、安倍首相が、五輪の時のプレゼンで国際公約をしたので、発表せざるを得なかったと思われる。
今後予想される訴訟対策のためでもあろう。

だが、これは東電の資料が基だろう。
気象庁が独自に計測を行った結果を公表しているとは思えない。
東電と気象庁が組んで、したことだろう。
(何しろ、東電の事故が起きた時に、スピディーの計算結果を、公表しなかった気象庁のことだ。)

そうだとすると、この数値は、信用が置けない。
おそらく、一桁違うのではないか。

東電の発表する数字は、どれも一桁違うと思っていた方が良い。
これは、京大の小出教授の論でもある。

このように、小出しにする姑息なやり方も、東電の常套手段だ。
三重に怒りを感じる
     ◆        ◆         ◆
ところで先日、日本共産党が東電の汚染水の対策について、政府への提言をした。
しかし、あれは━━正直に言って、このブログのレベルだ━━頂けない。
党の独自性が、感じられない。

やはり吉井議員の引退が大きく影響しているようだ。(党の内規でもあるのか。)
この大事な時期に、まして国会において、あのような質問をしてきた貴重な存在の吉井氏を引退に追い込んで、どうするのだ。

その結果が、あのような「無様」な提言だ。
参議選で票を伸ばしたと言うことは、国民の期待が、いま日本共産党に集まりつつあるのではないか。そのような時に、何故、国民の期待を裏切るようなことをするのか、理解が出来ない。

東電の話であった。

このブログでは、もう耳のタコが出来ているぐらいに、東電を事故現場から、追い出すように主張してきた。
この際、東電の責任論と事故対策の当事者論は、切り離して考えるべきだと思う。

いつまでもこの状態を放置しておけば、事態はますます悪化するばかりだ。
情報もスムーズに出てこない。

現状は、地震でコンクリートが割れ、メルトスルーした燃料が、地中に到達していると診るべきだろう。
何しろ、建てられてから、40年が経過しているのである。

先日神戸で無くなった、━━当時の事故現場の作業員であった━━木下聡さんの話によると、コンクリート壁は、ボロボロであったらしい。
そうだとすると、地下の中は、もっと腐食が進んでいたであろう。
鉄筋も、同様であったであろう。
だからメルトアウトは、間違いなく起きている、と思う。

今の東電は、事故の解決の足かせになっている、と見る方が良い。
安倍政権は、一刻も早く現場の最前線に立つべきである。
我々国民は、テレビ一つを捨てただけで不法投棄だとして、犯罪者にされる。
片方で、東電は大ぴらに危険な核のゴミを捨てても、法律に守られる。
この国には、国民主権は存在しないがごとくである。
     ≪サイト案内≫
木下さんの話を報じた、神戸新聞の記事
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201309/0006334811.shtml