2013年9月16日月曜日

FOXドラマ[24]と、米国の苦悩。シリア攻撃を前に考える。

三連休なので少し軽い話題を。
FOXドラマ[24]に夢中である。
huluの契約をするようになってから、見だした。
最後の8シリーズを見るうちに、依然テレビの深夜放送で見たことがあるのを、思い出した。

その頃は、昼前の11時に家を出て、仕事を終えて家に帰りつくのが、午前1時、2時という毎日であった。
自転車で、30分ほどの距離に会社があった。

すぐには眠れないので、ビールを飲みながら、テレビを見た。
今思えばそれが、24であった。

帰る時間が一定しないので、飛ぶこともあった。
もちろん、ビデオ装置は持っていない。

このドラマは、キーファー・ウィリアム・フレデリック・デンプシー・ジョージ・ルーファス・サザーランド
という長い名前の俳優が演じる「ジャック・バウアー 」が、主役のアクションドラマである。

しかし、単なる、アクションドラマではない。
ここに、このドラマが、米国だけでなく、世界的に放映されている理由がある気がする。

それは、たぶん、このドラマの主役が、ジャック・バウアーだけでなく、実はもう一人いることが原因であろう。
その主役とは、「米国大統領」である。

そしてこのドラマは、「米国大統領の犯罪」を描いたものであるともいえる。
と同時に、その苦悩や重責を描いてもいる。
この事がこのドラマを、重厚なものにしていると思う。

「米国へのテロ犯罪」が、エアホースワンの撃墜、化学工場を使った家庭への毒ガスの散布攻撃、原爆投下、生物兵器を使った民間軍事会社の犯罪などを通して、描かれる。

の対応を巡って、大統領の苦悩や決断の重さなどを、問いかけている。
また、大統領の暗殺も題材に一つだ。
核のボタンのことも出てくる。

だが、このドラマでは、米国の議会はほとんど出てこず、大統領が、すべてを決定できるかのように描かれている。
この点は、どうなのであろう。米国内でも、異論が多い所であると思うのだが。

また、ときにジャックは、犯罪阻止のために、過酷なまでの拷問も実行する。
この点の、このドラマへの批判は多いようだ。

しかしそれは、「法律と現実」と言う問題提起としても描かれている。
現場で過酷な現実に直面している捜査官の苦悩として、描かれている。

女性陣も多彩だ。
特に、メアリー・リン・ライスカブ が演じる,クロエ、オブライエンが、光っている。
クロエは、ジャックにとっては、頼りになる相棒だ。
ドラマの最後のシーンは、それを象徴している。思わず涙があふれてくるのを、どうしようもなかった。

また、レイコ・エイルスワースが演じる、ミシェル・デスラーも魅力的な存在だ。
トニ―でなくとも、惚れる。

そのトニーは、ジャックの相棒だ。
少し暗い影を引きずっている感のあるトニーだが、ジャックは彼を信頼し、心からの友人であるといっている。
トニーが、妻のミシェルを暗殺された事で、ドラマは、新展開を見せる。

とにかく、テンポがいいし、犯人逮捕に当たって、次の行動に移るときの指示の仕方は、胸のすくものがある。

       ◆             ◆              ◆
アニメ監督の、宮崎氏が引退を表明した。
日本のアニメが世界中で、コピーされていると言う主張が、ある。

そのことの真偽のほどを判断するだけの材料を持ち合わせてはいない。
しかし、「24」を見る限りのおいては、現実の人間が演じるドラマでは、比較しようもないほどの差を感じる。

これだけ長いドラマを、しかも、社会状況を読み込んだドラマが、日本に存在するであろうか。

もし、挙げるとすれば,「Gメン75」か。(実は、全部見ていない.これも同じく、Huluで見た。ついでながら、出来れば、全回の放送を、希望する。)

他には、「鬼平犯科帳」ぐらいであろうか。(実は、ファンである)

今、シリアへの軍事介入が、世界を騒がせている。
その米国の苦悩や現実を知るうえで、大きな手掛かりになりうるドラマであると思う。