2016年7月8日金曜日

『稼ぐことのできない老人は、税金を使う話をする資格がない』

渡辺美智雄という代議士は、「失言、暴言のデパート」のような人物である。この暴言は、渡辺が通産相という要職にあった時のものだ。


『21世紀は灰色の世界だ。なぜならば、働かな い老人がいっぱい、いつまでも生きておって、稼ぐことのできない老人は、税金を使う話をする資格がないの、最初から』(福岡での講演で)



これは、昭和61年3月6日、第104回通常国会で、共産党の正森成二が明らかにしたもの。

つまり、新聞が報道したものではない。このような暴言を、講演会場で聴いた人々が何の行動もとらなかったことに、まず驚く。

普通なら、通産相が講演会でこのような国民を愚弄する発言を行えば、「新聞ネタ」になって当然だろう。

「働かない老人」と言っても、かっては必死になって働き、日本の経済を支えてきたのである。社会に貢献してきたのだ。

また、老後に備えての保険料を支払ってきている。

現役を引退後、どのように生きて行こうと、その人の自由なのである。

たとえ、かりに「税金を払っていない」としても、ひとりの国民として国の政策を論ずることは、許されるはずだ。

我々は、主権者であるのだから。
それに、買い物をすれば、必ず税金を払ったことになる。消費税だけでなく、ガソリン税、酒税もある。



「いつまでも生きておって」というようなことを、渡辺は「自分自身の親」に言うことが出来るのか。

それは「稼ぐことが出来ないのだから、早く死ね」というに等しい。

自民党は「道徳」を説き、家族愛を強調する。そのことを考えただけでも、とんでもない暴言である。

(2016年7月8日)

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