2016年1月22日金曜日

真剣に生きよう「今日の日は、ふたたび、来ないから」


いのち短し 恋せよ乙女
あかき唇 あせぬ間に

熱き血潮の 冷えぬ間に
明日の月日は ないものを♪

『生きる』と言う題名の映画の中で、
ブランコに乗った志村喬が、
低い声で、ゆっくりと唄う。

「今日の日は、ふたたび、来ぬものを」と、歌う。

それでも、我々凡夫は、今日の日が、
ふたたび、また訪れてくるかのように振る舞う。

明日の日が、永遠にあるかのごとく振る舞う。

この世のものが、無常ではなく、
定常であるかのように思って、
時をムダにする。

青春の時代が、永遠に続くかのように思い、
「若さ」を浪費する。

過ぎ去ったものは、永遠にもどって来ないのに、
それを取りもどそうと、願い、もがき、 苦しむ。

蓮の池に映った月を、すくい取って、
と、せがむ幼子のように
無邪気に 願う。

到底 叶わぬ 夢であると知りながら。


1 件のコメント:

satoru Kinugawa さんのコメント...

志村喬の歌う、歌の題名は、「ゴンドラの唄」です。