2013年12月30日月曜日

年の暮れに当たり、「祝い事」に欠かせない、お酒について考えてみました。

今日はお酒にまつわる話です。
単にお酒というと色々あると思われるでしょうが、居酒屋などで「お酒」といえば、日本酒のことです。
そのお酒ですが、古来より祝い事には、欠かせませんでした。


このお酒の事を、お神酒といいます。
このお神酒を神様から「おすそ分け」をして頂いて、飲むわけです。

ですから、本来お酒は有り難いものなのです。
「神様からの頂もの」なのですから。

また、当然祝い事はそう度々あることではありません。
いつもいつもお酒が飲めるわけではなかったのです。

いまではいつでも飲むようになっていますが。

さてそのお酒ですが、いろいろあります。
純米吟醸酒
吟醸酒
特別吟醸酒
大吟醸酒
純米酒
本醸造酒など。
しかし最近は、焼酎などが流行りだしているので、普通のスーパーなどでも、随分と品ぞろえが減っています。

昔、中国のある賢人が大河のほとりで、佇んでいました。
そこにふらりとやってきた農夫。

この農夫がいいます。
「なんと華やかな。たくさんの種類の船が行きかって居りますね。あの船などは、きれいに飾り付けて、豪華の物ですね・・・・」

この賢人、それを聞いて、
「私にはそうは思えません。私には、二種類の船にしか見えません。「欲の船」と「見得の船」です。」といったとか。

私は、現在、道路にあふれんばかりにして走っている多くの車を見るたびに、この賢人の言葉を思い出します。

お酒の話でした。
お酒は、大きくは二つに分かれます。純米酒と合成酒です。

違いは一点だけ。
醸造アルコールを添加するか、しないかです。

これは、戦争の名残です。
物資の不足から、考え出されたことです。ですから、本来はとっくに、純米酒だけになっていなければならないのです。

そうすれば、一時騒がれたようなことが起きることはなかったのです。
ホテルの偽装問題で、神戸のあるメーカで純米酒の偽装が行われたことです。

純米酒と言いながら、醸造アルコールを添加していました。
全く、悪質と言う他はないのですが、純米酒だけであれば,起きなかったことです。

私は早く酒税法を改正して、日本酒の製造方法を統一するべきだと思います。
この事は、世界で売り出すためにも、ぜひ必要な事です。

米だけの酒、と銘打ったお酒が売られていますが、あれも純米酒ではありません。
よく見ると、パックにそう表示してあるそうです。紛らわしい事です。

「偽装」に限りなく近い、という感じがします。

酒税業界も早く従来の考えから脱皮して、純米酒だけに統一してほしいものです。
確かに、味はそう変わらないのかもしれません。

でも、そんなことを言い出すとキリがありません。
味など、誰にも解りはしない、と私は思っています。(専門家は別ですが)

そうではなく、ドイツにおける「ビールの規格」に相当するものを作って、日本酒を「日本が世界に誇れるブランド」にしてほしい」、と言っているのです。

これはある意味、戦前の決算でもあります。
今はお米が有り余っているのですから、余計にこの事は重要です。

農家に、お酒用のお米をたくさん作ってもらうようにすれば、減反などをしなくても済むことでしょう。

これからも「日本からお米がなくなることはない」と思いますが、それなら、いい酒米をたくさん作って、誰でもが「安くておいしいお酒」が飲めるようにしてほしいものです。