2016年2月17日水曜日

人間としての義務を果たすために、私は起きる

『明け方に起きにくいときには、
つぎの思いを 念頭におくがよい。

「人間のつとめを果たすために
私は起きるのだ。」

自分がそのために生まれ、
そのためにこの世にきた役目を
しに行くのを、
まだぶつぶつ いっているのか。


それとも自分という人間は
夜具の中にもぐりこんで
身を温めているために創られのか。

「だってこのほうが心地よいもの。」
では君は心地よい思いをするために
生まれたのか。

いったい全体君は物事を受け身に
経験するために生まれたのか、
それとも
行動するために生まれたのか。

小さな草木や小鳥や蟻や蜘蛛やミツバチまでもが
おのがつとめにいそしみ、
それぞれに自己の分を果たして
宇宙の秩序を形作っているのを見ないのか。』

このように説く。
そして、「まなけもの」に厳しく問う。

『しかるに、君は人間のつとめをするのが
いやなのか。

自然にかなった君の仕事を
果たすために はせさんじないのか。』と。




1 件のコメント:

satoru Kinugawa さんのコメント...

マルクス・アウレウス『自省録』よりの引用です。