2014年4月27日日曜日

安倍首相の、独裁政治への道、が本格化し始めた。

 とうとう、安倍政権の、独裁政治への道、が本格化し始めました。

次の記事は、それを示すもの、といえるでしょう。
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【政府は26日、政府の有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」が5月中旬に報告書を提出した後、自衛隊法など集団的自衛権の行使容認に関係する5法案を先行改正する方針を固めた。報告書の提出直後に出す政府方針に明記する。自民、公明両党間の調整作業への影響を極力抑えるため、政府方針には「集団的自衛権」という言葉は使わない方向で調整している】(産経ニュース 2014・4・27 07:59)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140427/plc14042707590004-n1.htm

ところで、この記事のある、有識者会議とは、

各界を代表する学識経験者実務経験者などで構成される会議主として国・地方自治体などの諮問機関として設置される。経済界・学界関連団体・文化人・マスコミなど多様分野を代表する識者が選ばれ、幅広い観点から議題について検討する』

という、ものです。

そして、この「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」とは、記事にもあるように、安倍総理の要請により、設置されたものです。

ですから、いずれにしても、それは安倍内閣の私的機関にすぎない、のです。

しかも、この会議を構成しているのは、13人にすぎません。
この13人が、国民を代表し、国民の声を代表し、国民の識者を代表する、ということなのです。

そんなことが信じられるでしょうか。
わずか、13人です。
わずか13人が、1億3千万人近い人間を、代表する人々であり、「識者」である、というのです。

こんなことを信じる事が出来るでしょうか。
そんなことを信じられるという人がいたら、不思議です。

私には、とても信じられません。
そんなことは、「狂気の沙汰」である、としか思えません。

しかも、この13人は、安倍首相が、任命した人々です。
ですから、なおさらです。

安倍総理の意向に沿うような、報告書を作成するであろう人々を選んだ、と言われても仕方のない事でしょう。
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安倍首相は、この13人の意見をもとに、それは国民を代表する「知恵のある」人々の意見である、から、ということで、法案を国会に提出する、というのです。

しかも、姑息な事に、「集団的自衛権」と言う言葉を使わない(産経ニュース記事によると)、方針である、という。どこまで、「国民をバカにした」ら気が済むのであろうか。

この法改正が整えば、それは日本を、米国と一緒になって「戦争が出来る国」にすることなるであろう、にです。

安倍首相は、「有識者会議」の報告書の提出を、まるで、「天の声」のように考えています。

「13人の声」を、です。

その声をもとに、安倍首相は、まるで国民からの「お墨付き」を得たかのようして、

法律の改正、をしようというのです。

繰り返しますが、これは「狂気の沙汰」です。
暴挙です。
 
オバマ大統領を迎えた夜に、寿司屋で、一緒に飲んだ後で、「仕事の話ばかりだった」と愚痴をこぼした、とマスコミが伝えました。

オバマ大統領を相手に、ゴルフや他の趣味の話、で盛り上がりたかった、のでしょうか。
安倍首相が、「日本の市民の代表」と時どきおこなっている、「居酒屋談義」を
大統領としたかった、というのでしょうか。

この程度の認識や、「頭の中身」では、「狂気の沙汰」を実行しようとするのも「解る」気がします。

ですが、「火遊び」は、首相をおやめになり、せいぜい広い野原にでも行って、一人でして、頂きたい。

これらの事は、憲法のことを論ずる以前の問題である、と思います。

とても、まともな議論をする気にはなれません。

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先の参議院選挙のテレビ討論会の時の、安倍首相の発言を覚えておられる方も多いと思います。

『憲法が、権力を縛るものである事は、「近代以前の話」』と、公言された、のでした。

まるで、近代憲法に対する常識と、正反対の認識、を示したのでした。
ですから、このような首相と憲法論争をすることは、「無駄」です。

また、このような認識があるから、産経ニュースの記事が伝えるようなことを平気で、実行しようとするのでしょう。

もし、自民党が、安倍首相のこのような動きをそのまま容認する様であれば、自民党は、もはや、日本の国民政党ではない、という他はないでしょう。

そして自民党がこのまま手をこまねいたことで、『安倍首相の、この「新しい企て」』が成功したなら、それは、

毎年繰り返される、「終戦記念日」における、政府の式辞における言葉。
広島の記念碑に刻まれた「過ちは繰り返しません」と言う言葉。
日本の政府が公式に認めた「河野談話」、など。

これらの語られた言葉が、全て[欺瞞である]と言うに等しい、事である、と思います。(一部訂正、加筆 )