2013年11月16日土曜日

文科省が「教科書検定」で、愛国心や郷土愛をもとめる。

 長年の夢がかなったと言うべきであろう。自民党のお偉方にとっては。
だが、国民にすれば、大きな迷惑である。
「愛国心」や「郷土愛」などを押し付けられてはたまらない。 
  
文部科学省は15日、教科書制度の見直しの方向性をまとめた「教科書改革実行プラン」を発表した。教科書検定基準を見直して政府の統一見解の明記を求めること、教科書採択ルールを明確にするために教科書無償措置法改正案を来年の通常国会に提出することを盛り込んだ。・・・

 基準の改正は来春申請の中学校用教科書の検定から適用する。検定申請時には愛国心や郷土愛を養うなど教育基本法の目標をどの程度反映させているかを明示するよう求める。検定手続きの透明化に向け、検定申請時の提出書類や検定意見書などを文科省のホームページで掲載する。
(日本経済新聞 2013/11/16 12:25)

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1501B_V11C13A1CR0000/


教育基本法が改定された時、すでに予想していたことではあったが、いざ、その時期が来たか、と思うと、背筋が寒くなる。


これは、この問題だけの事ではない、と思うからである。

この事が今出されてきたことは、現にいま進行しつつあることと関連している。

日本版NSA。

「特定秘密保持法」の制定。
憲法の改正のよる「集団的自衛権」の行使の容認への動き。それにもとずく『国防軍の創設」。

これら一連の事との関連で出されてきたことである、と見るべきであろう。


安倍政権は、いよいよ、「静かに」潜航しながら、事を進めてきている。


わが身の事だけしか考えない「能天気」なマスコミや一部の国民、本当にふがいない国会議員らをしり目に、ドンドンと歴史が逆回転させられている。


気が付いたときは「遅かった」というのは、私の病気の事だけで充分である。


こんなことがまかり通るようであれば、どこまで行くか知れたものではない。


もとより、教育基本法の改定がその元凶である。

本来は、国民の一人一人の「心の問題である」ことを、法律で縛りつけること自体が、間違いなのである。


「愛国心」や「郷土愛」などというのは、他人が押し付けるものであってはならないはずである。


ましてや法律で決めて、押し付けるべきものではない。


日本国憲法が、信教の自由を認めているのはそのためだ。


検定に関して言えば、もともとこの検定自体が、「違法」に近い。


また、教師を縛っている「指導要領」なるものは、法律でさえない。


本来は、すぐに消えるべき存在の物であった。


それを、厚顔にも、戦後68年経つのにいまだに、「法律であるがごとく」に扱うこと自体が間違いである。


役人らはそのことを知りつつも、今日まで、国民に、ごり押ししてきた。


「もういい加減にしろ」と言いたい。

いつまでこんな無法を通すつもりなのか。

日本にとっては、教育が唯一の資源であると言っても過言ではない、と思うのだが、これでは増々日本の教育現場は混乱し、荒廃することであろう。


「教育は100年の計である」と言われることは、誰もが知っている事であろう。


その大切な教育の現場を混乱に導くようなことが、これ以上を行なわれるならば、日本はますます疲弊していくことになろう。