食に関する不祥事が後を絶たない。
(2013年11月12 11:50)
病気をしたので今は酒を飲めませんが、姉に「もう一生分は飲んだだろう」と言われるほどの酒好きでした。一生分どころか、二生分ぐらいは飲んだことでしょう。でも、正直な所、まだ飲み足りません。
そんな酒好きの私の事ですから、このニュースは、衝撃的でした。
何となく、今までにも「そんなこともあるかな」という気はしていたのですが、現実になってみると、ショックです。
もう安心して、買えません。
たとえ自分で飲まなくても、他人様に、送ることはあるのです。
これでは何を信用してよいのか解りません。
いくら酒好きでも、「ラベル」で飲んでいるのです。
味などで区別することなど、正直出来ません。
目隠しをしたら、ビ-ルの銘柄が当てられないのと同じことです。
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戦争で物資が不足したことで、合成酒を作り販売するようになったと聞きます。
戦争が終わり、世の中が安定した時点で、合成酒の製造販売を中止していれば、こんなことは起きなかったでしょう。
お米も減反するほど、余っていたのですから出来た筈です。
そうすれば、二日酔いなどということは、あまり起きなかったでしょう。
純米酒であれば、よほど飲まない限り(一升以上)、二日酔いになることがありません。もちろん、酒に強い、弱いがあるので一概には言えないことなのですが。また、飲み方にもよります。
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この度の不正は、純米酒(醸造アルコールを添加していない酒)に、醸造アルコールを添加して売った、と言うものです。
「神戸市灘区の酒造会社「富久娘酒造」は11日、純米酒に醸造アルコールを混ぜたり、吟醸酒の原料に規格外の米を使用したりしていたことを明らかにした。ことし10月以前に製造した約50品目を自主回収する・・・・
吟醸酒の米こうじの原料には、農林水産省の規格外の加工用米を使っていた。飲んでも健康に問題はないという。」
マスコミはすぐに、「健康に害がない」から問題がないかのような記事を書くが、この事こそ問題であろう。
健康に被害がなければそれでいいのか。
ゆるされるのか。
そうではあるまい。
同社は、記者会見を開いて、国民に説明するべきです。
これは「酒を飲まない人には関係がない」という事件ではありません。
「富久娘」といえば、酒造会社では大手です。
その影響は大きいでしょう。
これではもう際限がありません。
私はこのブログで、ほんの2,3日前に「日本が偽装社会に陥ってしまった」ことについて指摘したばかりです。
一体何がこの国で起きているというのでしょうか。
小室直樹先生が以前から指摘しておられた「急性アノミー」とはこの事でしょうか。
いつから日本はこんな「モラルのない企業」が、次々と出てくるような社会になってしまったのでしょうか。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の例えではありませんが、そんなことで本当にいいのか、とおもわずにはいられません。
あるいは今、ホテルなどのレストランの偽装が問題になっているから、「ついでに今言っておけば、打撃が少ない」とでも思っているのでしょうか。
マスコミも「特定秘密保持法案」が国会で審議が始まったことを、国民の目から逸らすために、今あえて「偽装問題」が世間の注目を浴びるように「配慮」しているのでしょうか。
これは、日本のマスコミの常套手段なので、つい疑ってしまいます。
もう今の日本には、「誠実さ」も、「正直さ」も、「恥を知るという心」も、なくなってしまったのであろうか。
そうだとしたら、戦後の日本の繁栄は、「まやかし」であったということになると言う気がします。
「衣食足りて、礼節を知る」という言葉も、もはや死語になってしまった、ということでしょうか。
こんなことでは、いくら子供らに「道徳教育」をしようと、無駄な事でしょう。
肝心の大人がこれでは、子供に道徳を説けはしないでしょう。
子供らが真剣に聞くはずもありません。
「何が日本をこんな社会にしたのか」「誰が日本をこんな社会にしたのか」。大人である我々一人一人が、良く考えてみるべきことだと言う風に思います。